2004年02月06日
台湾の大型エチレンプラントが運休
蒸留部門のトラブルか、3週間前後とまる見通し
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:なし

 大手商社の調べによると、台湾のエチレンセンター会社の一つであるCPC(中国石油)の第4エチレンプラントが6日、トラブルのため運休となった。同プラントのエチレン生産能力は年産38万5,000t。

 トラブルの詳細は明らかでないが、蒸留塔内部のメカニカルトラブルによって全体の円滑な操業の続行が不能になったと伝えられている。運休期間は20日前後になると見られている。

 同社が保有するエチレンプラントは合計3基で、総設備能力は111万5,000t。このうちの3分の1が当面運休すると、台湾域内だけでなく、アジア全体のオレフィンの需給バランスに悪影響が出てくる。現在はアジア全域でエチレンがショートバランスの状態にあり、しかも3月から9月までは日本でエチレンプラントの定修が相次ぐ見通しにあって、逼迫状態が長期にわたって継続する公算が濃厚となっている。そうした中だけに、今回のCPCのプラント運休は中国など石油化学製品の大量消費国に少なからず影響をおよぼすことになろう。