2001年11月19日
ポリオレフィンフィルムの出荷、9月は前年の8.4%減に
かつてない大幅な縮小、輸入の増大など3点が影響
【カテゴリー】:実績/統計
【関連企業・団体】:日本ポリオレフィン、日本ポリオレフィンフィルム工業組合

 ポリオレフィン・インフレーションフィルムの出荷の減少速度が急となってきた。日本ポリオレフィンフィルム工業組合の集計によると、9月の同フィルムの総出荷数量は6万5,229トンで前年同月の実績を8.4%下回った。過去数年では例を見ない大幅な縮小である。うちLDPEフィルムは4万4,029トンで7.6%減、HDPEフィルムは1万8,867トンで9.2%減、IPPは2,333トンで15.8%減--となっている。
 
 同フィルムトータルのこの数ヵ月における出荷実績の対前年同月比を見ると、5月の100.0%をピークに6月が93.8%、7月が98.2%、8月が94.7%、そして9月が91.6%--となっており、昨年に比べて春以降に急激に需要が縮小している様子がはっきり表れている。
 こうした傾向の背景について同フィルム関係者の多くは、IT関連需要の減少、安価な輸入品の増加、容器包装リサイクル法の本格施行--の3つのマイナス要因が一気に顕在化してきた点を挙げている。これまで同フィルム全体の成長を支えてきたLDPEの一般包装用でさえ8.1%減となっている点が象徴的と言えるようだ。これまで健闘してきたL-LDPEフィルムも5%減となっている。LDPEフィルム以上に深刻な事態といえるのがHDPEフィルムである。これには輸入の増加が特に大きく影響していると見られるので根が深いといえそう。

 これに伴う1~9月の累計は58万8,774トンとなった。前年同期を3.6%下回っている。うちLDPEフィルムは39万4,692トンで2.8%減、HDPEフィルムは17万302トンで4.7%減、IPPは2万3,780トンで9.4%減--となっている。LDPEフィルムのうちのL-LDPEフィルムは16万4,090トンで1.9%減である。


http://www.c-nt.co.jp/data/po/2001film.html">2001年ポリオレフィンフィルム出荷実績(表)
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