2004年02月10日
東ソー、VCMの対中輸出価格をさらに引き上げ
2月分はCFRトン当たり740〜750ドルに
【カテゴリー】:市況
【関連企業・団体】:東ソー

 東ソーはかねてから中国の塩ビ樹脂(PVC)メーカーならびにトレーダー筋との間で塩ビモノマー(VCM)の2月の輸出価格について交渉を進めてきたが、このほど、トン当たりCFR740〜750ドルとすることで話し合いをまとめた。

 1月の価格に比べて70ドル高い。PVCの中国向け輸出価格が同700ドル台を記録したのはおよそ9年振りのこと。

 今回の値上げは、原料ナフサの高騰と円高の進行に伴うコストアップ分の転嫁を目的としたもの。同社の希望価格がほぼそのまま中国側に受け入れられた。

 この背景としては、VCMの需給の全世界的な逼迫によって、同国のPVCメーカーが国内のPVCの需要の拡大に対応していくに必要なだけのVCMを確保できなくなってきていることが挙げられる。

 東ソーの対中輸出価格はこれで7ヶ月連続で改善されることになる。今後もVCMの需給は、アジア全体で引続きタイトバランスで推移するのが確実と見られている。