2004年02月12日 |
台湾・CPC、第3号エチレン装置も火災で運休 |
アジア全体の石化製品の品不足が一段と深刻に |
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品 【関連企業・団体】:なし |
台湾・CPC(中国石油)のエチレン第3号機がファーネスの火災事故のため10日から運休となった。合計4基のファーネスが火災のため稼動不能となっており、復旧までには早くとも20日、場合によっては30日かかると見られている。これによって、アジア全体でオレフィンならびに誘導品の品不足が一段と深刻になると見られる。 今回運休したのは、林園地区の年産23万tプラント。同地区では、これに先駆けて今月6日に同じCPCの同38万5,000t能力のエチレン第4号機が精製装置のトラブルで操業を休止したばかりのところ。CPCが保有するエチレンプラントは、これら2基と高雄の同50万t装置の計3基で、エチレンの総生産能力は111万5,000tだが、今回の林園の連続トラブルで当分の間それが一気に45%に縮小することになる。台湾全体でいえば77%に縮小する。これによって、同地域のポリオレフィンやSMなど誘導品の生産設備も大幅な操業カットを余儀なくされることになる。 最近は、中国をはじめとした世界主要消費域全域における石油化学製品全体の需要の拡大に伴ってオレフィンならびに主要誘導品の需給バランスが各地で急速にタイト化しつつある。アジア地域ではそれが特に顕著であり、なかでも需要が急拡大している中国では全ての誘導品が深刻な品不足状態に陥っていると伝えられる。 そうした中だけに今回のCPCの相次ぐエチレンプラントの運休は、台湾にとどまらずアジア市場全体に極めて大きな影響を及ぼすことになりそう。 |