2004年02月16日
日本触媒、エタノールアミン1万増強し5万トンへ
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:日本触媒

 日本触媒は16日、今秋の定期整備時に川崎製造所のエタノールアミン製造設備を年産1万トン増強し、5万トンに引き上げると発表した。現在、同製造所千鳥工場に年産4万トンの製造設備をもっているが、需要拡大に対応するため、デボトルネックにより1万トン増強することを決めた。
 
 同社は昨年4月、自社開発の新規触媒を用いた新生産プロセスへの改造を行い、モノエタノールアミン(MEA) ジエタノールアミン(DEA)、トリエタノールアミン(TEA)の需要拡大に対応してきたが、引き続きMEA、DEAが欧、米、中国を中心に成長が続くと見込まれている。

 同社が開発したエタノールアミン新製法には大きな特徴があり、新開発した修飾ゼオライト系触媒によってMEA、DEA、TEAの生成比率を需要に合わせて任意にコントロールできる。従来法では生成比率はMEA:DEA:TEA=1:1:1で、その比率を大幅変更することはできなかった。新規触媒を用いれば、TEAの生成が抑えられ、MEAとDEAをより多く、特にDEAは通常の2〜3倍生成させることが可能となる。

 世界のエタノールアミン需要は2003年110万トンから2005年125万トンへの伸びが予想されている。主な用途は界面活性剤、農薬(除草剤)、木材用防腐剤、エチレンアミン用原料、及びガス吸収剤等である。特にMEAは欧米を中心に木材防腐剤向けに、また、DEAは世界のDEA需要の3分の1を占めている非選択性除草剤グリホセートの原料として需要が拡大している。

ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/cgi-bin/fax/search.cgi?CODE=1814