2004年02月17日
アジアのオレフィン相場、依然として上昇
エチレンは“湾岸”いらいの高値の810ドルに
【カテゴリー】:市況
【関連企業・団体】:なし

 大手商社筋の調べによると、アジア地域におけるオレフィンのスポット相場は依然として上昇を続けており、3月上〜中旬渡しのエチレンの相場はCFRトン当たり770〜810ドルとなっている。91年2月の湾岸戦争直前には1,000ドルをつけたが、それ以来の高値となる。一方のプロピレンは730〜760ドルとなっている。ともに、東南アジア地域向けが極東向けを上回っている。
 
 もっとも、2月後半〜3月上旬渡しに比べると上昇幅はいずれもさすがに小幅となっている。エチレンは20〜30ドル高、プロピレンは10〜20ドル高にとどまっている。中国の樹脂加工企業の一部がポリオレフィンの高騰に音を上げて発注を手控える行動を取り始めたことが微妙に影響していると分析する商社が多い。ただし、同じ商社の中でもポリオレフィンの貿易部門の間には、中国の市中在庫はまだ当面の需要を十分に満たすところまで回復していないので少なくとも2〜3週間後には再び活発なオファーが寄せられるようになると見る向きが多数を占めている。