2004年02月19日
三井化学の「エボリュー」の輸出価格、3月分は1,000〜1,100ドルに
アジア地域の需要の好調が支えに高値は100ドルアップ
【カテゴリー】:市況
【関連企業・団体】:三井化学

 三井化学の気相法メタロセンポリエチレン「エボリュー」のアジア諸国向け輸出価格が3月にさらに引き上げられる見通しとなった。原料価格の高騰と円高の進行とによる採算悪化を是正するために旺盛な需要を背景に打ち出した値上げの表明が、同地域の需要家各社に受け入れられる見通しとなったことによる。

 3月渡しの同地域のCFR価格は、トン当たり1,000〜1,100ドルとなる見通しである。2月の引渡し価格に比べると、高値は100ドルのアップということになる。ポリエチレンの中では最も高い。高圧法低密度ポリエチレンの高値を100ドル強上回るレベルである。

 アジア地域でメタロセンポリエチレンのハイヤーオレフィン品種(C6コモノマー品種)を大型プラントで量産している企業は三井化学とダウケミカルの2社だけ。いずれも強度や低温製膜性などの特徴が市場の人気を呼んで需要が順調に拡大している。