2001年11月16日
信越化学・金川社長「業績好調はリスク管理が成果」
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:信越化学工業

 信越化学工業は16日発表した9月期中間決算で、連結・単体とも前年同期比増収増益を達成したが、金川千尋同社社長は、「国内、海外とも景気は確かによくないが、当社はこれまでにも最悪の事態を考えて多くの手を打ってきた。それがいま花開きつつあるという感じだ」と語った。

 また「セグメント別に見れば塩ビなどの化学品や半導体などの電子材料に低迷している部分はあるが、300ミリウエハーや熱処理ウエハー、セルロースなど着実に業績を伸ばし貢献した製品も多い」と述べた。

 同社はまた、9月の米国テロ事件発生直前に、通期(2002年3月期)業績見通しとして、売上高7,750億円(連結)、経常利益1,170億円とする業績予想を発表したが、金川社長は「通期予想を変更するつもりはない」とし、その理由として「当社は常にリスクの管理・分散を経営判断に取り入れている。景気見通しにしても、最悪の事態を考え、需要家の動向を見ながら特色ある製品を出すよう心がけながらやってきた」と語った。