2004年02月25日
東レとBASF、マレーシアでPBTベースレジン共同生産
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:BASF、東レ

 東レ、BASFの両社は25日、マレーシアにPBT(ポリブチレンテレフタレート)ベースレジンを共同生産することで合意したと発表した。同国パハン州クアンタンに折半出資の合弁会社「Toray BASF PBTResin Sdn. Bhd.」(東レBASF・PBTレジン社)を3月に設立、今年央には年産6万トンのPBTベースレジン生産設備の建設に着手する。設備投資額は約4,000万米ドル(約45億円)で、2006年初めの稼動開始を目指す。
 
 新会社は東レの重合技術を導入する。一方、主要原料のBDO(1,4ブタンジオール)は、同社に隣接したBASF子会社から調達し、東レとBASFの両社向けに高品質・コスト競争力を持つPBTベースレジンを供給する。生産されたベースレジンは、両社がそれぞれの商標名(東レ:トレコンR、BASF:ウルトラデュアーR)で販売する。

 PBT樹脂は、耐熱性、耐薬品性、耐候性、電気特性等に優れたポリエステル系熱可塑性樹脂で、電機・電子部品やOA機器用精密部品、自動車の電装部品等に使用され、今後も自動車の内外装部品や、一般工業機器、繊維、フィルム等への用途拡大が期待されている。 ことに中国・アセアン地域では、自動車、電機・電子業界の生産シフト化が加速しているため、PBT樹脂の需要は年率10%の高成長が見込まれている。

【新会社の概要】
1. 会社名:Toray BASF PBT Resin Sdn. Bhd.
2. 事業概要:PBT(ポリブチレンテレフタレート)ベースレジンの製造
3. 所在地:マレーシア国パハン州クアンタン
4. 設立:2004年3月(政府認可待ち)
5. 資本金:5,200万マレーシア・リンギット(15億4千万円)
6. 出資比率:東レ〓50%、BASF アクチェンゲゼルシャフト50%
7. 生産能力:60,000トン/年(直連重設備1系列)
8. 代表者:(未定。但し、初代社長は東レ〓出身者。2代目社長はBASFから派遣する。)
9. 社員数:約50人
10. 操業開始:2006年初め(予定)

ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/0225basfjapan2.pdf