2004年03月15日 |
メキシコとの関税「10年以内にほぼ全て撤廃」で合意 |
【カテゴリー】:行政/団体 【関連企業・団体】:経済産業省 |
経済産業省は15日、メキシコとの間で行ってきた経済連携強化のための協定交渉の成果について、12日に川口外務、亀井農水、中川経産の3大臣がメキシコ側のカナレス経済大臣らとテレビ会談を行い、同協定の主要点について実質的緒合意に達したと発表した。 メキシコとは2002年11月以来、1年4カ月にわたって交渉を行ってきた。この結果、最終合意には至らなかったものの、主要点についてはいくつかの実質的合意が得られ、今後の協定案文の確定作業を経て署名に至る見通しが開けた、としている。 とくに鉱工業品分野では「国際的に遜色のない自由化(関税撤廃)」を行うことで合意し、日墨双方とも、ほぼ全ての品目について、関税を10年以内に撤廃することで一致した。 分野別の主な合意点は以下の通り。 (1)物品の貿易:農産品と工業品を含む包括的な関税の撤廃と引き下げが行われる。NAFTA 等の協定の実施により生じていた関税面での不安定性や不利益を解消、我が国企業が米・EU の企業に対して対等の競争力を回復することが期待される。 (2)貿易円滑化のための税関手続:両国は迅速な通関手続のために互いに協力を行う。 (3)越境サービス貿易:越境サービス貿易の自由化を原則とし、相手国のサービス提供者に対して、原則として内国民待遇および最恵国待遇を与えることを約束する。 (4)投資:互いの投資家に対し、投資の自由化と保護のために内国民待遇および最恵国待遇を与え、また、例外を明記することで透明性の高いルールを規定した。日本企業は、今後はメキシコがFTA を結んでいる米、加、その他の国の企業と同等のレベルの待遇を享受できることが担保されている。 (5)政府調達:本協定によりメキシコは政府機関、政府系企業のサービス、建設サービスや財の調達を我が国企業にも開放。日本の企業は、メキシコ・EU 間のFTA 締結時のEU と同等の条件で、かつ、NAFTA締結時の米および加より有利な条件で、メキシコの政府および政府系企業の調達市場に参加できることになる。 (6)競争政策:両国は執行活動に関する通報やその他執行活動上の協力・調達等を通じ、反競争的行為の規制の分野において協力する。これにより、公正かつ自由な競争に則った経済活動の促進に向けて連携する体制が構築されることになる。 |