2004年03月19日 |
三菱化学と伊藤忠商事がPTAの中国計画で会見 |
初年度からフル稼働と黒字計上を実現と強い自信示す |
【カテゴリー】:経営 【関連企業・団体】:伊藤忠商事、三菱化学、三菱商事 |
三菱化学の船田昌興専務と伊藤忠商事の丹波俊人常務は19日記者会見し、両社と三菱商事の3社が中国中信集団(CITIC)との共同投資で実現を目指すPTA(高純度テレフタル酸)事業の計画概要を明らかにした。 この計画は、三菱化学が第4世代の技術と呼称している最新鋭技術を使って、1系列単位では世界最大規模となる年産60万t能力のPTAプラントを中国・浙江省寧波市大しゃ(木編に射)島の新立地に06年7月に完成し、9月から稼動させるというもの。三菱化学にとっては、日本(松山)、韓国(三南石油化学)、インドネシア(三菱化学インドネシア)、インド(MCC PTA INDIA)に続く5件目のPTAの製造・販売拠点となる。 記者会見した二人のうちの船田専務は「中国のPTAの需要は今年以降も引き続き年率10%以上の伸びを遂げる見通しにあり、したがって新プラントはスタート当初からフル稼働できると確信している。また、共同出資による製造・販売新会社“寧波三菱化学有限公司”は初年度からただちに黒字を計上していける見込みにある。このプロジェクトをスムースに立ち上げ、三菱グループ全体の今後の中国における事業の本格展開に重要な弾みがつけられるように持っていきたい」と事業展開に対する強い自信と意欲のほどを示した。 また丹波常務は「今回のプロジェクトは、当社の新中期経営計画“スーパーA&P”の実現の強力なエンジンとなり得るもの。さいわい当社はかねてから、PTAの取り扱い量で商社ナンバー1の地位をキープしており、中国についても総輸入量の10%を取り扱い、多くの需要家を確保している。これには、中国の繊維産業に強い基盤を有していることが大きな武器となっており、今回の新事業の展開にはこうした多くの知見や経験、さらには原料PXを安定的に確保していける強みなどを活かして十分に貢献していきたい」と抱負を述べた。 |