2004年03月23日
三菱樹脂、プラ・金属複合板の増産を開始
平塚工場の新ラインが営業運転入り
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:三菱樹脂

 三菱樹脂はこのほど、同社平塚工場内でプラスチック・金属複合板(商品名・アルセット)の新ラインの営業運転を開始した。4月からフル稼働に入る予定。

 今回操業を開始した設備は、パソコン、携帯電話、カーナビゲーションなど向けに需要が大きく伸びている液晶ディスプレーの反射板分野を最大の用途とする高機能複合板を製造するためのもの。

 同社はこれまで、滋賀県の長浜工場と平塚工場にそれぞれ専用装置を1系列づつ配置して旺盛な需要に対応してきた。しかし、最近はアルミ電解コンデンサーのケース、パソコン周辺機器の絶縁部部材、エアゾール容器のバルブなどの分野でも需要が拡大してきたため既存の2系列ではニーズに対応していけなくなり、第3号機の増設に踏み切ったもの。所要資金は約5億円であった。

 この結果、「アルセット」の製造能力は一気に従来の2倍となった。同社は、これまでの設備だけで液晶モニター関連では全世界の市場のおよそ6割をカバーしてきた。圧倒的なシェアを確保しているわけだが、今回の大幅増産体制のの確立によって一段と基盤を強化することになる。16年度の売上目標は50億円。さらに19年度には100億円を目指すとしている。