2004年03月23日
三菱樹脂、連結経営の新中期計画まとむ
「収益力の高い開発型企業」を目指す
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:三菱樹脂

 三菱樹脂は23日、04年4月から07年3月までを対象期間とする連結経営新中期計画「プラス50」作戦をまとめたと発表した。

 基本的な狙いは、「収益力へのこだわり」を最重要方針として「差異化へのこだわり」と「競争優位へのこだわり」を持ち、「事業構造改革」と「意識行動変革」を加速して、「収益力の高い開発型企業」を目指すことにあると、説明している。

 「プラス50」作戦の具体的なテーマは合計7項目で構成されている。すなわち(1)事業構造改革の目標(2)新製品開発(3)重点事業の拡大と設備投資計画(4)モノ造り改革(5)財務体質の強化(6)意識行動変革(7)事業部門組織の再編--の7項目である。

 (1)の事業構造の改革については、〓高機能商品をタイムリーに次々と提供できる開発力のある企業〓強みが発揮できる分野で成長戦略を着実に実行している企業〓工程上のロスや無駄が徹底的に削除され、リードタイムが大幅に短縮され、クレーム件数も少ない顧客満足度の向上に直結したモノ造りができる企業--が目指す姿だとしている。(2)ノ新商品の開発に関しては、07年3月までに売上高に占める新商品比率を現在の30%から50%に引き上げる計画。(3)の重点事業の拡大については、高機能・高付加価値フィルム、ディスプレー・半導体の中の電子機能材分野などに特に力を入れていく考えで、3年間に260億円の投資を予定している。

 また、作戦名に50という数字をつけた理由については「会社の実力を50%向上させたいとの思いによるもので、具体的には、新商品比率を50%にアップすること、クレーム件数を50%削減すること、あらゆる在庫を50%削減すること、毎年50%のコストハーフ効果をあげていくこと、経常利益の50%向上を図ること、ROAの50%向上を実現すること、自己資本に対する借入金比率を50%改善すること--といったテーマのクリアが課題となる」(神尾章・同社社長)と説明している。

 一方、07年3月期の経営数値目標としては、売上高=1,800億円(03年3月期見込み1,600億円)、経常利益=90億円(同57億円)、ROA=6%(同3.5%)、自己資本にたいする借入金比率=0.6(同1.2)、有利子負債削減額=200億円、コストハーフ活動=年50億円--などを掲げている。

ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/0323jushi.doc