2004年03月24日 |
ペットリバース社がPETボトルリサイクル設備の竣工式 |
4月1日から処理能力年間2万7,500t装置の商業運転開始 |
【カテゴリー】:環境/安全 【関連企業・団体】:新日本石油、経済産業省、厚生労働省 |
PETボトルのリサイクル専門企業「ペットリバース」は24日、川崎市扇町の本社・工場敷地内で新設のPETボトルリサイクル設備の竣工披露式を開催した。 今回完成した設備は、使用済みPETボトルを同社特有のケミカルリサイクル技術(アイエス法)を使ってPETボトル用樹脂に再生するためのもの。 設備能力は、使用済みPETボトルの処理能力ベースで年2万7,500t、最終製品であるPETボトル用樹脂の生産量ベースで2万2,300t。同設備の建設所要資金は80億円。うち40億円を経済産業省が、また4,000万円を川崎市が補助している。関連施設分を合わせた投資額は130億円とのこと。 同社のプロセスは、市町村等から回収した使用済みPETボトルを粉砕したあと異種のプラスチックやラベル・キャップ等を取り除き、そしてエチレングリコール(EG)と微量の触媒だけで解重合した粗BHETを精製し、次いで高純度BHETとしたあとで再重合(溶融重合と固相重合)してPETボトル用樹脂に再生する--というもの。(1)工程がシンプルなこと(2)再生工程の溶媒がEGだけで済み、分離精製が容易なこと(3)エネルギー消費量がフィードストックエネルギーを加味するとバージンレジンの45%と少ないこと--などが大きな特徴と同社では説明している。 同社では4月1日の新年度入りを機に商業運転を開始することにしている。PETボトルの完全循環型リサイクル設備が首都圏で稼動するのはこれが初めてとなる。当面は、シート向けに再生樹脂を販売していくが、厚生労働省による食品健康影響評価が完了し次第、PETボトル用レジンとしてボトルメーカーに売り込んでいきたいとしている。 ペットリバースの設立は01年8月31日。現在の資本金は9億1,250万円。社長は稲田修司氏。決算期は3月。株主とそれぞれの保有株数は株式記者アイエスが1万250株、新菱冷熱工業と新日本石油が各3,000株、日本車輌製造が2,000株。本社と工場は川崎市川崎区扇町12-2。社員数は50人。 |