2001年11月15日 |
旭硝子財団、ブループラネット賞の2人を表彰 |
16日には両氏が記念講演を予定 |
【カテゴリー】:行政/団体 【関連企業・団体】:旭硝子 |
財団法人「旭硝子財団」は15日、国連大学のエリザベス・ローズ会議場で、今年の「ブループラネット賞」(第10回)の受賞者であるロバート・メイ卿(豪州)とノーマン・マイアーズ博士(英国)の2人を交えての記者会見を行なった。また、記者会見終了後には同大学ウ・タント国際会議場で両氏に対する表彰式典を開いた。 表彰式典では、瀬谷博道・同財団理事長から両氏に賞状とトロフィー、ならびに副賞として各5,000万円が贈られた。 今回の授賞の対象に選ばれた一人のロバート・メイ卿は、生物個体数の推移を数理モデルを用いて推計する方法を確立し、環境保全策の立案のための貴重な知見を提供してきたことで知られる。また、ノーマン・マイアーズ博士は、生物種の大量絶滅の危機および熱帯林の破壊に関する対策の緊急性を世界に先駆けて広く認識させてきたことでかねて関係各方面から高い評価を得ている。 旭硝子財団では、こうした点から、両氏とも地球環境問題の解決に対する貢献度が極めて高いとして今回の授賞を決めたもの。16日には、13時30分から17時まで同大学ウ・タント国際会議場で両氏の受賞記念講演会を開催する。 15日の記者会見における両氏のコメントは概要以下の通り。 ▽ロバート・メイ卿=現在は、多様な動植物がこれまでにない速度で絶滅しつつあり、第6の絶滅の波の時代ともいえる状況にある。こうした問題を解決するのに大切なことは、動植物の出生や死亡の背景、地理的分布の要因など多くの未知の現象を科学的観点からきちんと研究していくことだ。今回の私の受賞は、そうした分野の研究に従事している多くの科学者たちを私が代表するかたちでいただいたものと認識している。大変に光栄に思う。 ノーマン・マイアーズ博士=権威あるブループラネット賞の今回の受賞は私の生涯のハイライトだ。感謝申し上げるとともに、旭硝子財団が地球環境問題の重要性を深く認識して活動を展開しておられる点に心から敬意を表したい。適切な環境対策は今後一層重要になる。最近いくつかの地域では、環境の悪化によって漁業や農業をいとめなくなったところがあり、このためそうした業種の人々に莫大な補助金を出している政府も存在する。そうした補助金の総額は世界全体でおよそ2兆ドルに達している。これは、持続できない開発の消費されるにすぎない。私はこうした問題を多くの人々に知ってもらうための活動にも精力を傾けていきたい。 |