2004年04月07日
欧米でオレフィン価格が続騰
定修の集中と需要の拡大で
【カテゴリー】:市況
【関連企業・団体】:なし

 わが国の大手商社や石油化学企業が先月末に米国で開催された全米石油業者会合「NPRAー04」で入手した情報によると、米国でも欧州でもオレフィン価格が引き続き上昇傾向を辿っている。

 米国のエチレンのコントラクト価格は、3月のポンド当たり31.5セントが4月には1〜2セント引き上げられることが確実の見通しとなっている。

 プロピレンは、3月のポリマー用グレードが2月を3セント上回る32.25セントに引き上げられたばかりのところだが、さらに4月分も上昇が必至の見通しにある。1月以降の3ヶ月で合計9.75セントものアップとなったところなので、需要業界にとっては大変な重荷となる。

 一方の欧州では、早々と第2四半期分が決定している。エチレンは第1四半期をトン当たり27ユーロ上回る607ユーロで決定しており、プロピレンは50ユーロ高の525ユーロとなることが確定している。

 欧米ともに上昇に歯止めがかからないのは、誘導品の需要が旺盛な中で定修の集中で供給能力が縮小する見通しにあるため。これに伴い主要誘導品の市況も一段と騰勢が強まっていくと見られる。