2004年04月07日 |
三菱商事、広島県立大学と水溶性フラーレンの高いがん転移抑制効果を確認 |
“ナノテク素材初のがん転移阻害効果” |
【カテゴリー】:新製品/新技術 【関連企業・団体】:三菱商事 |
三菱商事は7日、広島県立大学・生物資源学部三羽信比古教授らの研究グループと、三菱商事100%出資のフラーレン・ライフサイエンス研究ベンチャー:ビタミンC60 バイオリサーチ社(本社:東京千代田区、松林賢司社長)との共同研究により、水溶性フラーレンに高いがん転移抑制効果があることを確認致したと発表した。 今回実験に使用した、ビタミンC60 バイオリサーチ社が開発した水溶性フラーレンは、フラーレンを生体適合させるために精製し、水に溶けるように特別な処理を施したもので、これによりこれまで困難だったライフサイエンス分野全般での前臨床試験が可能になった。今回行った試験における水溶性フラーレンのがん転移抑制効果は、がん転移を7分の1に抑制する効果が認められた。 フラーレンは、高い浸透性により、がん細胞周辺まで到達し、がん細胞の浸潤(生体組織間移動)プロセスを阻害し、また酸化ストレスを軽減する特性により、がん転移の誘発原因をも消去、これがフラーレンのがん転移抑制メカニズムとなっている。これは細胞毒性の強い従来型の抗がん剤とは一線を画するものだとしている。研究の詳細は関連の学会で発表する予定。 ニュースリリース参照 http://www.chem-t.com/cgi-bin/fax/search.cgi?CODE=2010 |