2004年04月12日
フェノール、ビスフェノール各社が輸出価格の引き上げを検討
ベンゼン、プロピレンの予想以上の高騰に対応
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:なし

 わが国のフェノールとビスフェノールAのメーカー各社は、相次いで輸出価格の再修正の検討に乗り出した。これは、原料ベンゼンやプロピレンの国際相場が各社の当初の予想を大幅に上回る幅で急騰してきたことに対応してのもの。

 特にベンゼンの国際相場の上昇幅は、かつて経験しないほど大きく、これをフェノールメーカーやビスフェノールAのメーカーが合理化努力で吸収するのは物理的に不可能とされる。4月の米国のコントラクトプライスはガロン当たり235セントとなっており、今年1月に比べると63.5セントも上がっている。トン当たりのドル価格に換算すると、4月のCPは700ドルということになる。

 この価格で収支バランスが取れるフェノールの国際相場は同250ドルであり、BP-Aは1300ドルといわれる。このため、これらのメーカーは赤字への転落をまぬかれるには150ドル前後の再修正がどうしても必要と判断してそれぞれアクションプランの取りまとめ作業に入っているもの。