2004年04月14日
ポリオレフィンフィルムの値上げ交渉も進展
多くのコンバータとユーザーが基本的同意
【カテゴリー】:市況
【関連企業・団体】:なし

 ポリオレフィン各種の価格修正に対応してのフィルムメーカーと需要家各社との間の値上げ交渉が大詰めの段階にきた。現在では、コンバーターや食品メーカーを中心とした需要家のほぼ全てが今回の値上げをやむなしと受け止めており、このためここにきての交渉の焦点は上げ幅をいくらにするかに絞られてきている。月内にはほぼ全ての分野で決着がつくと見られている。
 
 今回のポリオレフィンフィルム各社の値上げの表明も、昨年春と同様、原料樹脂価格のアップ分をそのまま製品価格に転嫁しようというもの。打ち出し当初は特にコンバーターの反発が強く、ほとんどのフィルムメーカーがいわゆる玄関払いを受けたという。しかし、原料樹脂の需給がこれまでにないタイトなバランスとなっていて、需要家側が話し合いを拒否し続けていると必要量を確保できなくなる恐れが生じてきたため3月下旬以降はほぼ全てのコンバーターが基本的な同意を表明して具体的な交渉のテーブルに着くようになっている。
 コンバーターの多くは、フィルムの価格修正を受け入れると採算割れに陥るのでただちに製品値上げに踏み切る構えにある。この点は過去数回のフィルムや原料レジンの値上げの際には見られなかった姿勢であり、実際に各社がどういった行動に出るかが注目される。