2004年04月16日 |
HDPEとPPの射出成形用の出荷が大幅増 |
LDPEでは加工紙用が特に好調 |
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品 【関連企業・団体】:なし |
ポリオレフィン3樹脂の3月の国内向け出荷は軒並み前年同月を上回ったが、主要品種ではHDPEとPPの射出成形用が大幅な伸びを遂げている点が特に目を引く。また、LDPEでは加工紙用がこれまでにない高い伸びを示している点が注目される。 HDPEの射出成形用品種の3月の出荷数量は約1万2,200tで、前年同月を21%上回った。これには、コンテナー用が87%もの伸びを遂げたことが大きく作用している。 一方のPPの射出成形用の出荷量は14万5,600tで、前年同月を11%上回った。同樹脂の場合もコンテナー用(パレット用を含む)が20%増となったことが効いている。 両樹脂ともに射出成形用は3ヶ月連続で前年同月を大きく上回っており、その結果、同品種の1〜3月期合計はHDPEが3万1,700tで前年同期比が14%増、PPが40万100tで同8%増となっている。うち、コンテナー用はHDPEが54%増、PPが30%増といずれも異例と言える高い伸びになっている。 こうした現象について両樹脂メーカーの多くは、値上げの前倒し需要の発生もさることながら、樹脂コンテナーや樹脂パレットが強度と衛生性の両面で木製品を大きく上回る点が広く市場全体で評価されるようになってきたことが大きいと分析している。 他方、LDPEの加工紙用品種の3月の種出荷数量は2万4,400tで、前年同月を7%上回った。これも3ヶ月連続の前年同月超えで、1〜3月期のトータルは6万7,300tで前年同期を4%上回っている。先高観がラミネート市場全体に広がってきたことが最大の要因と見られる。 反面、3月の出荷の中で前年同月を下回った品種としては、LDPEの電線被覆用の15%減、HDPEのフィルム用の10%減、PPのフラットヤーン用の20%減などが目を引く。 |