2001年11月14日
積水化学、汎用可塑剤事業から撤退、「採算見通し立たず」
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:積水化学工業

 積水化学工業は14日、可塑剤事業の採算性見通しを得ることが困難なため、2002年3月末限りで同事業からの撤退を決めたと発表した。
 
 撤退にいたった経緯、理由について、同社は、
(1)汎用可塑剤の主用途である軟質塩ビ製品の需要低迷は今後も続くと予想される。競争激化や価格安の状況もさらに厳しくなり、採算改善は困難である。今後も輸入品の増加などにより市況は一層悪化すると見られる。
(2)原料高状況が抜本的に改善される見通しにない。
(3)これまでに生産、物流面でコストダウンや合理化に取り組んできたが、これ以上の大幅改善は難しい、などをあげている。

 これにより同社は可塑剤の生産、販売から撤退し、事業部、営業部を廃止する。
 同社はフタル酸系でDOP、DINP、DIDP、DBPの各種、アジピン酸系でDOA、DIDA、トリメッリット酸系でTOTM可塑剤を生産、販売してきた。生産能力は合わせて年12万トン、2000年度の販売量は6万数千トン、売上高約95億円で国内販売シェアは約18%。