2004年04月20日
VCMの対中輸出価格、4月分はトン平均755ドルに
PVCの5月分も865〜875ドルに微調整
【カテゴリー】:市況
【関連企業・団体】:大洋塩ビ、東ソー

 東ソー、FPCなど極東のVCM(塩ビモノマー)大手と中国のPVC(塩ビポリマー)メーカーとが進めてきたVCMの4月の価格交渉がほぼ決着した。トン当たりCFR755ドル平均で一両日中にも最終決着となりそう。
 
 VCMの3月の中国向け価格は同平均760ドルであったので、4月は9ヶ月ぶりの下降となる。もっとも、下降率はわずか0.7%なので微調整と言える範囲内だ。中国の需要家各社は、これまでの相次ぐ値上げによって採算を大きく圧迫されているとして4月分については値下げを強く求めてきた。しかし、東ソーなどサプライヤー各社は原料価格の上昇を理由に押し戻しを図り、おおむねステーと言えるレベルでの決着に持ち込んだもの。
 
 一方、PVCの輸出価格については、大洋塩ビ、信越化学など日本各社が5月分を同865〜875ドルとすることで中国のユーザー各社と合意した。PVCについても中国側は値下げを強く迫ってきたが、この場合も日本側各社が原料高を理由に押し返して4月分に極めて近いレベルで決着した。需要はVCMもPVCも4月に入って再び活発化しているという。