2004年04月21日 |
ダイセルポリマー、クロム酸エッチングフリーの樹脂メッキ技術共同開発 |
【カテゴリー】:新製品/新技術 【関連企業・団体】:ダイセル化学、ダイセルポリマー |
ダイセルポリマー(東京都千代田区、海野勝弘社長)は21日、奥野製薬工業(大阪市、奥野和義社長)と共同で、クロム酸エッチングを使用しない新規なABS樹脂系メッキ技術を開発したと発表した。これまでのメッキプロセスを変えず、そのまま利用できる特徴があるとしている。 樹脂メッキ製品というのは、樹脂成形品の表面に金属をメッキしたもので、ABS樹脂やPC/ABSアロイ樹脂などの成形品をメッキしたものは、自動車の装飾用途(ラジエーターグリル、ドアハンドル、エンブレム等)などに使用される。 従来この樹脂メッキ技術には、クロム酸(六価クロム)が使用されていたが、六価クロムは環境負荷が高く、クロム酸を使用しない代替技術の開発が求められていた。 今回両社が開発した、ABS系樹脂材料等を基材としたクロム酸エッチングフリー樹脂メッキ技術は、これまでのメッキプロセスを大きく変えずに、かつクロム酸を使用しないで十分なメッキ密着強度を得ることができる。このため、現行のクロム酸エッチングメッキを全て代替することができる。 実用化は2005年度の見込み。ダイセルポリマーはメッキ用樹脂として2009年度に20億円、また奥野製薬工業は、メッキ用薬剤で同年度15億円の売り上げを目ざしている。 【ダイセルポリマー株式会社の概要】 (1)所在地 :東京都千代田区霞が関3-2-5 (2)代表者 :海野 勝弘 (3)資本金 :100百万円 (4)主な株主構成 :ダイセル化学工業(100%) (5)事業の概要 :AS/ABS樹脂・エンプラアロイ等の樹脂コンパウンド製品の製造・販売・研究開発並びにスチレン系シート製品の製造・販売・研究開発 (6)年商 :約130億円 (7)従業員数 :約70名 【奥野製薬工業株式会社の概要】 (1)所在地 :大阪市中央区道修町4-7-10 (2)代表者 :奥野 和義 (3)資本金 :70百万円 (4)事業の概要 :各種表面処理薬品、各種無電解メッキ液、電子部品用ガラス材料、各種食品添加物などの製造と販売 (5)年商 :約190億円 (6)従業員数 :約400名 ニュースリリース参照 http://www.chem-t.com/fax/images/0421daicel.doc |