2004年04月21日
東ソー、中国に塩ビ樹脂工場建設、国内ではVCM増設
中国にPVC年産11万トン、南陽MVCプラントは40万トン規模
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:東ソー

 東ソーは21日、塩ビ樹脂(PVC)、塩ビモノマー(MVC)事業を積極展開するため、南陽事業所に年産40万トン(60万トン含み)の第三VCMプラントを建設するほか、中国・広州市に100%出資の新会社を設立、PYCの現地生産を行うことを決めたと発表した。
 
 南陽事業所のVCM生産能力は、新プラント完成後は年産123万トン、四日市事業所(年産25万トン)と合わせて年産148万トンとなり、アジア最大級のVCM生産体制を確立することになる。工事は今年5月に着工し、完工は2005年秋の予定。投資金額は約150億円。
 
 また同社は、中国でPVC事業の新たな展開を図るため、同国広州市南沙経済開発区に、日本側100%出資によるPVC製造・販売の子会社「東曹(広州)化工有限公司」のプロジェクト申請を行うことを決めた。新プラントは年産11万トン。2006年夏完工の予定で、投資金額は約40億円。

 今回増設するVCMについては、中国・広州市のPVC新工場建設や、今後のフィリピンのPRII(フィリピン・レジンズ・インダストリーズ)の増設計画など、グループ内PVC新増設プラント向けに原料VCMの全量供給を図るとともに、中国、東南アジア等のPVC増強計画進展に伴うVCM需要の伸びに対応した外販を実施するためとしている。
 
 東ソーは、南陽、四日市の両事業所を中心とする自家発電、港湾設備といった強力なインフラのもと、電解(苛性ソーダ・塩素)、VCM、PVC、塩ビ加工へとつながる「ビニル・チェーン事業」と、南陽事業所に隣接する関係会社、日本ポリウレタン工業の「イソシアネート事業」の関連強化による「ビニル・イソシアネート・チェーン」事業の新たな構築に向けて、今後さらに積極的な事業展開を図っていくとしている。

ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/0421tosoh.pdf