2004年04月28日
旭化成ケミカルズ、中期経営計画を発表
藤原社長「高収益企業」達成に意欲
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:旭化成、旭化成ケミカルズ

 旭化成ケミカルズの藤原健嗣社長は28日記者会見し、2003年度を初年度とする3ヵ年の中期経営計画を発表した。この中で「製品それぞれがアイデンティティを持つ高収益企業」を目指し、「世界にアピールできる商品、機能、技術で構成される化学企業」にしたいなど、新たな経営理念や方針を明らかにした。

 今後の事業展開については
(1)汎用型事業領域:技術、コスト、品質、性能において優位性があり、マーケットシェアの高いコア事業(アクリロニトリル、スチレンモノマー、MMA、エラストマーなど)に重点的資源投入を行う。

(2)高付加価値型事業領域:技術力・コストの優位性、キャッシュ生成力・投資効率、市場の成長性の高い事業(ハイポア、マイクローザ、添加剤、塗料原料、感光材などが候補)に注力し、機能を更に革新し、世界NO.1を目指し、利益を拡大していく。

(3)新規事業:電子・情報材料、エネルギー材料、ヘルスケア、環境といった用途軸で既存事業を括り、その事業と市場(または技術)を共有する周辺テーマに重点的に取組み、クラスターとして分野展開していく、としている。

 同社の2003年度の業績(連結)見通しは、売上高:4,450億円、営業利益227億円。これに対し、2005年度の達成目標は売上高:4,800億円、営業利益:320億円。また投資については、2004、2005年度の2年間で通常投資の400億円に加えて、高付加価値型事業、汎用コア事業の拡大を中心に400億円の戦略投資を行う方針。

 藤原社長は会見の中で「ケミカルズの資産は、旭化成全体の約3分の1となっている。これで見ると05年度の営業利益目標320億円は全体の28%程度にしかならず物足りない。個人的には05年度売上高5,000億円、営業利益400億円をチャレンジ・ターゲットにしている」と語るなど、今後の展望に意欲と自信を見せた。

ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/cgi-bin/fax/search.cgi?CODE=2095