2004年05月12日
中国商務部、BP-AについてもAD調査を開始
日本、ロシア、シンガポール、韓国、台湾を対象に
【カテゴリー】:行政/団体
【関連企業・団体】:三井化学、三菱化学

 中国商務部は12日、ビスフェノール-A(BP-A)のアンチダンピング調査を開始したと関係各国に通告してきた。
 
 対象は、日本、ロシア、シンガポール、韓国、台湾の各国で生産され、03年1月1日から同年12月31日までの間に中国に持ち込まれたBP-A。調査期限は05年5月12日まで。ただし特殊事情が認められれば同年11月12日まで延長するとしている。輸出業者や生産者が応訴する場合は、通告後20日以内に商務部輸出入公平貿易局に申請するよう指示している。
 今回の調査は、中国のBP-Aメーカーの藍星化工新材料社が提訴したのを同局が受けて実施することにしたもの。
 日本でBP-Aを企業化しているのは、三井化学、三菱化学、新日鉄化学、出光石油化学の各社。これらBP-Aメーカーによる対中輸出量は02年が3万3,011t、03年が3万5,491tとなっている。中国による02年の総輸入量は12万1,921t、03年が17万250tで、03年における同国の総需要量に占める輸入品の構成比は92%に達している。日本品は輸入品のなかでは最も量が多く、全輸入量の21%を占めている。しかし各社とも、ダンピング行為の事実がないので今回のAD調査は理解できないとしており、ただちに応訴するというところが多い。