2004年05月17日 |
三菱化学メディアの小林社長が会見、当面の経営戦略を披露 |
新規DVDの開発・上市と関連部材事業の拡充に注力 |
【カテゴリー】:経営 【関連企業・団体】:三菱化学、三菱化学メディア |
三菱化学メディアの小林喜光社長は14日に記者会見し、記録メディア市場の現状と展望を紹介するとともに、同社の当面の経営戦略の概要について説明した。 この中で同社長は、「これからの記録メディアは“21世紀の紙”と言えるDVDの時代に入る」と前置きして、「このため当社グループも、かねてから得意としているスタンパーや色素野事業の拡充に一層力を入れていくとともに、様々なDVDの新商品を相次いで開発・上市することで成長を遂げていくようにしたい」と述べ、DVDにウエートを置いた事業展開に対する強い意欲のほどを披露した。 小林社長の発言要旨は次の通り。 ○記録メディアの需要はCD-Rを中心に順調に拡大しており、今年の全世界の需要量は80億枚に達する見通しにある。しかしこれから急速な広がりを見せるのはDVDだと言える。02年に立ち上がったばかりだが、03年は6~7億枚の需要を確保、04年は10億枚に、そして05年には一気に70億枚に達するとの見方が有力となっている。私もDVDは21世紀の紙として大きく成長すると判断している。 ○当社グループはこれまでは、合理的な生産体制の確立とスタンパーや色素の技術のブラッシュアップに重点を置いて業績を拡大してきた。これからも、得意とするこれらの関連部材の事業の拡充に引き続き多くの「エネルギーを投入していくことが大切と考える。しかしそれに劣らず重要なのは、新規戦略商品の開発とその普及だ。中心はやはり独自の技術による新規DVDの品揃えとなる。 ○まずは5月下旬に、片面2層DVD+Rディスク(追記型データ用)の商業生産と販売活動に踏み切ることにしている。同品種は、DVDの記憶容量の拡大を求める声が世の中全体に急速に広がってきている点を睨んで開発したもので、従来のDVD+Rディスク容量の約2倍の大容量化を実現するのに成功した。 これに続いて今年秋には、UDOディスクを、また同じ時期に16倍速RDVD用色素とディスクをそれぞれ発売することにしている。 ○こういった当社特有の戦略商品の相次ぐ開発・上市によって、対売上高経常利益率10%をきちんと確保していくようにしたい。また、中国市場に対しても、スタンパーや色素など全てをパッケージングした形での進出を考えていきたい。 |