2004年05月17日
電気化学、来期経常益190億円目指す
スチレン、アセチル、セメント、電子材料など好調
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:デンカ生研、デンカポリマー、電気化学工業、東洋スチレン

 電気化学工業は17日、平成16年3月期の決算を発表した。これによると3月期は連結が売上高2,511億円で前期比73億円増、営業利益が215億円で同34億円増、経常利益が176億円で同50億円増、最終利益が106億円で同58億円増と3期連続の増収増益。単独では売上高1,900億円で同57億円増、経常利益が137億円で32億円増、最終利益が84億円で43億円増となった。

 晝間社長は「景気回復に恵まれ、中国市場の活況もあって増収増益になった。今期も売上高で59億円増の2,570億円。経常利益で14億円増の190億円、最終利益で4億円増の110億円を目標に努力する」と語った。

 部門別ではスチレンモノマーが様変わりによくなり、アセチルもポバール中心に改善した。需給バランスと技術革新が寄与した。セメントは中国への輸出増などで高稼働した。

 電子材料はデジカメなどの好調で本格的に回復している。しかし、売値が下がっている。この秋冬まではいいと思うが。

 また、新しい商品が育っている。合計250億円ていどだが、生産と技術の一体化(昨年6月から)がプラスしている。アセチレン、アセチレンブラックもいい。カーバイト、石灰窒素も中国の安値の影響がなくなった。

 東洋化学と合併し、同社の売り上げ230億円、利益10%を継続したが、今後は電子材料、接着剤に力を入れたい。

 ヒアルロン酸「スベニール」は昨年、年450万本から750万本に増強した。しかし一部の不具合があり業績にプラスしなかった。しかし現在は生産が順調に推移しており、16年度は伸びる。

 子会社では東洋スチレン、デンカ生研は好調、シンガポールもいい。デンカポリマーだけが赤字だ。

 同日発表したDENKA「ニューステージ2006」(略称:NS06)計画では2006年までの3年間に、全社数値目標として連結、単体で売上高営業利益10%以上、自己資本比率50%以上、連結で有利子負債額650億円以下、単独で600億円以下をかかげた。

ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/0517denka.tif

DENKA「ニューステージ2006」
http://www.chem-t.com/fax/images/0517ns06.tif