2004年05月19日 |
プラ協が自治体のガス化溶融の調査結果を公表 |
採用の自治体では一般ごみの資源化・減容化に寄与 |
【カテゴリー】:環境/安全 【関連企業・団体】:プラスチック処理促進協会 |
プラスチック処理促進協会は19日、同協会が昨年度に実施した「平成15年度自治体訪問調査」の結果を発表した。 今回の調査は、ガス化溶融炉を導入している自治体のエネルギー回収や、容器包装リサイクル法の適用対象となっているプラスチック製容器包装に対する自治体の対応の現状を把握することを目的に実施されたもの。自治体におけるガス化溶融炉の採用状況の実態調査はきわめてめずらしいだけに今回の調査結果を同協会がどう取りまとめるかはプラスチック関係業界の間で注目されていた。 今回同協会が調査の対象に取り上げたのは、同炉を採用して稼動1年以上が経過している合計14の自治体と1年未満の1自治体の合計15の自治体。また、ごみの固形燃料化を実施している1自治体と、PFI手法によって一般廃棄物処理を進めている「かずさクリーンシステム社」を構成する4市についても訪問してそれぞれの実情を調査した。 その結果、ガス化溶融炉を採用している18の自治体の多くが廃プラを可燃ごみとして収集し、うち11の自治体が併設の発電施設で有効にエネルギー利用していることが把握できたとしている。また、廃プラを含む廃棄物の総処理費がトン当たり1万4,000円〜5万5,000円の範囲内にあることや、廃棄物発電の平均発電能力が3,410キロワットであることなども明らかになったという。 同協会では、こうした調査の結果について、「全国的に一般廃棄物の処理・処分による資源化や減容化が進んで埋め立て量が減っているが、ガス化溶融炉の導入はそれを後押ししており、また、発電や給湯によるエネルギー回収や最終処分場の延命化も可能にしていることがわかった」との見解をまとめている。 また、「自治体の中には、ガス化溶融炉の導入によってごみの種類を選ぶことなく衛生的な処理が可能となり、ダイオキシン類の発生も抑えられて生活環境の保全と公衆衛生の向上を図れていると述べるところが多かった」とも紹介している。 |