2004年05月24日
三井化学、BPAとEXも値上げへ
ナフサとBZの高騰に対応、6月1日出荷分から実施
【カテゴリー】:市況
【関連企業・団体】:三井化学

 三井化学は24日、PH(フェノール)に続いてBPA(ビスフェノールA)とEX(エポキシ)の国内価格もともに6月1日の出荷分から引き上げることにしたと発表した。上げ幅はBPAがキログラム当たり16円、EXが同19円。いずれも、ナフサならびにベンゼンの価格が続騰していることに対応してのもの。
 
 同社は、BPAについては今年2月に同19円の値上げを打ち出して需要家各社と交渉を重ねてきた結果、上げ幅を同15円に縮小することで話し合いをまとめ3月に決着した。しかしその後もナフサとベンゼンの価格が上昇を続けてきたため再び採算割れが必至となり、再修正せざるを得なくなったと説明している。

 今回のBPAの値上げ幅を同16円とした理由については、7〜9月期のナフサ価格がキロリットル当たり3万1,000円、ベンゼン価格がキログラム当たり79円になるのに伴いフェノールのコストがキログラム当たり12円高くなるここと、前回の値上げの未達成分が同4円あることの二点を挙げている。EXの上げ幅を19円としたのは、BPAの価格の16円アップに加えてECHの価格も15円引き上げられるためと説明している。

 同社では、輸出価格も底上げを図る考え。現在のCFR価格はトン当たりBPAもEXも1,250ドルだが、第3・四半期分はBPAを1,350ドルに、EXを1,300ドルに引き上げることにしている。

 両製品とも需要が内外ともに好調を維持していて需給が「ウエルバランスの状態にあるので、比較的早期に新価格が市場に浸透していくのではないかと見られている。