2004年05月24日 |
サウジのナフサのプレミアムが大幅増額に |
今年下期分のA-180はトン19ドルにアップ |
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品 【関連企業・団体】:なし |
日本の石油化学企業や石油企業ならびに大手商社がサウジアラビア・オイルカンパニー(サウジ・アラムコ)から今年下期(7〜12月期)に引き取ることにしているナフサの価格のプレミアム額が大幅に拡大することが先週末に決まった。 先週いっぱいかけて行われた輸入各社とアラムコとの話し合いの結果、下期のプレミアム額は軽質NGL(A-180)がトン当たり19ドル、ラビーグのフルレンジナフサが同15ドル、ジュベールのフルレンジナフサが同14ドルと決まった模様。A-310(コンデンセイトナヒサ)が12ドルとなっている。 いずれも、国際スポット相場のうちのプラッツオイルグラムの中値(MOP/J)からサウジ-日本間のフレートを引いた金額に上乗せされる。韓国の石化企業と商社各社も同じ額の上乗せを受け入れることになったようだ。 これを今年上期のプレミアムに比較すると、A-180は9.5ドル、ラビーグのフレンジナフサは6.5ドル、ジュベールのフルレンジナフサは5.75ドルそれぞれ高い。A-180はちょうど2倍に引き上げられることになる。わが国各社は値上げに強く反対したが、需給のタイト化を追い風にしたアラムコに強引に寄り切られた。 これによって、サウジにナフサの多くを依存しているわが国の石油化学企業は極めて厳しい局面に追い込まれることになりそうだ。また、これから相次いで始まる韓国、クウェート、UAEなどとのプレミアム交渉に与える影響も懸念される。 |