2004年05月24日
PVCの対中輸出価格、5月分を若干下回る
長期の価格上昇で需要の拡大が頭打ちに
【カテゴリー】:市況
【関連企業・団体】:東ソー

 東ソー、信越化学などPVC(塩ビポリマー)各社が中国の需要家やトレーダー筋との間で進めていた同樹脂の6月の輸出価格交渉が先週末にまとまった。5月に比べてトン当たり5ドルから10ドル幅の値下げで決着した模様。

 5月のCFR価格は同865〜875ドルで、4月分を5〜10ドル下回るレベルになったと見られているので2か月連続しての同じ幅の値下げとなる。これは、過去1年にわたって続いた値上げによって加工企業の多くが採算を大きく圧迫されていて、日本や台湾、韓国など対中輸出国に対して値下げを強く求めるようになってきたことによるもの。もっとも、この間の上げ幅は、およそ260ドルとなっており、日本のPVC各社の輸出採算は大幅に改善されてきたといえる。