2004年05月24日
特許庁「光集積回路」の特許出願件数、日本が断トツ
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:特許庁

 特許庁はこのほど、光集積回路関連を中心に、2003年度の「特許出願技術動向」をまとめた。このなかで、「基礎研究段階にあるフォトニック結晶では、今後実用化に向けた開発競争がますます盛んになると予想され、基本特許の出願が決定的な意味をもつ。その特性を活かした用途の探求が非常に重要で、そのためにも大学の基礎研究と企業の実用化研究の連携が必要だ」と提言している。報告概要は次の通り。

<光集積回路全体>
◇日本からの出願が欧米を圧倒しており、外国への出願も欧米同様、活発に行っている。(出願件数=日本6,696件、米国=2,468件、欧州=2,388件、うち日本から米国への出願件数1,012件、欧州への出願件数は644件で、両者からの対日出願件数を大きく上回っている)

<フォトニック結晶>
◇フォトニック結晶に関する特許出願は、まだ実用化されていないにもかかわらず、日米欧とも1998年から急激に増加している。
◇技術内容別に比較すると、いずれの分野でも日本からの出願件数が欧米を上回り、日本は幅広い分野で出願を行っている。
◇米国は、企業に対して大学、公的研究機関の出願比率が高い。

<石英ガラス系平面光導波路>
◇日本は1990年時点から非常に多くの特許出願を行っており、アレイ導波路回折格子(AWG)をはじめ技術開発の牽引役を担っている。
◇製造方法に関する出願件数は、火炎堆積法が減少傾向にあるのに対し、CVD法が1997年以降増加四手入る。いずれの場合も日本からの出願が多い。