2004年05月25日
EO・EGの需要予測、04年も堅調、2社定修で供給は減少
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:日本触媒、三菱化学

 エチレンオキサイド(EO)・エチレングリコール(EG)の大手メーカーである日本触媒は25日、2003年のEO・EGの需要実績と04年の同見通しを発表した。EOは03年、国内需要が全分野にわたって堅調に推移した。中国のポリエステル繊維向けにEGの輸出が急増したため、EOのトータル需要は前年比6%増の98万トンに達した。
 
 経産省によると、国内EOメーカー4社の生産能力(定修年)合計は、年産91万8,000トン、各社ともフル操業を行ったことになる。
 
 04年も市場環境に大きな変化はなく、国内需要は横ばい、輸出引き合いも増加傾向が続くとみている。しかし三菱化学と日本触媒の両社が「2年定修」の実施年に当たっているため、供給能力は減少する。減産分はEGの輸出削減で対応するが、需要としては3%減の95万4,000トンと推定。
 
 EGは03年、ポリエステル繊維向けの不振と、一部PETボトルメーカーの生産調整の影響で国内需要が落ち込んだ。不飽和ポリエステル向けなども、住宅建設の伸び悩みなどからマイナスとなった。国内需要は前年比5%減の62万7,500トンどまりに終わった。
 
 しかし中国からの引き合いが活発だったうえ、国際市況の好転もあり、輸出が22万トンと大きく伸びた。04年は定修による供給減が避けられないとみている。
 
ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/cgi-bin/fax/search.cgi?CODE=2206