2004年05月26日
三井化学のPP新プラントの稼動、軌道に乗る
6月中旬には既存の11万トン設備を停止へ
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:三井化学

 三井化学が4月から営業運転を開始したPP(ポリプロピレン)の新規大型プラントは引き続き順調に稼動、このため同社では6月中旬に既存の年産10万8,000トン能力の設備の運転を停止することになった。
 
 今回稼動した新プラントの生産能力は年30万トン。1系列単位では世界最大規模である。同プラントが立ち上がったことで、現在の同社のPP設備は7系列合計86万8,000トンとなっている。しかし、このうちの10万8,000トンプラントについては、新プラントの計画当初から、新プラントの稼動が軌道に乗った時点で操業を停止して廃棄することを決めていた。すでに同社では、これに先がけて小型の3系列の操業を打ち切って廃棄しており、今回の10万8,000トンが加わると4系列合計26万1,000トンが廃棄されることになる。したがって、6月中旬以降の同社のPPの設備能力は76万トンとなる。

 新プラントでは、ベースとなるパウダー段階でのグレード数を5品種に抑えていく計画。従来のわが国のPPプラントの基本品種はパウダーベースでも最低20品種を数えてきたが、同社ではそれを一気に4分の1に縮小して生産の効率向上を徹底させていくという考え。来年春に出光グループのポリオレフィン事業と合体すると、さらに合理的な体制を構築することになりそう。