2001年11月12日
スチレン工業会、PSの中期需要展望をまとむ
内需は今年が7%減、02年横這い、03年1%増
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:日本スチレン工業会

 日本スチレン工業会は12日、わが国のPS(ポリスチレン)の中期需要展望をまとめた。(詳細は別表)
 それによると、国内需要は、今年が前年の実績の7%減の94万2,000トン、来年が今年の横並びの94万トン、03年が1%増の95万トンと想定されている。

 今年の内需が前年を7%下回るとの予想は、電機・工業用の需要がOA機器メーカーの海外への生産移転の進行とIT不況による国内需要自体の縮小によって前年に比べて17%減少すると判断したことによるところが大きい。最大の需要分野である包装用は5%減と予想されている。また、FS用は3%減、雑貨・産業用は4%減といずれもマイナス成長の予想となっている。
 しかし来年の内需は、電機・工業用が1%の微減にとどまるのと、他の分野が軒並み前年並みを維持すると見られることから、トータルでも横這いで終わるとの予想になっている。そして2003年以降は徐々に回復基調をたどるとの見通しである。03年における注目の電機・工業用は2%増となり、他の分野も全てマイナス成長から成長パターンに転じ、その結果内需トータルは1%増となるとの予想になっている。

 一方の輸出は、アジア地域における日系ユーザーの生産活動が世界的な景気の後退によって縮小傾向にあるのと、最大の消費国である中国の自給化が進展してきていることが響いて今年が前年の12%減の13万トンにとどまるとの厳しい見方が取られている。
 しかし02年以降は、アジア地域の需要が再び拡大する公算が濃厚なため01年の実績は維持できるとの展望がまとめられている。

http://www.c-nt.co.jp/data/ps/2001pre.html">日本のPS需要中期展望
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