2004年06月02日
宇部興産、LDPE事業を分離、丸善石化と共同運営へ 
10月1日「宇部丸善ポリエチレン」設立
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:宇部興産、チッソ、丸善石油化学、三井化学

 宇部興産は2日、経営環境の悪化が続く「低密度ポリエチレン」(LDPE)事業を立て直すため、10月1日をめどに同事業を分離、新会社に継承するとともに、株式の50%を丸善石油化学に譲渡し、共同事業化することを決めたと発表した。
 
 同社は現在、千葉地区にLDPE年産19万7,000トン(メタロセン触媒法の5万トンを含む)の設備を持ち操業中だが、国内需要の低迷や市況の悪化など、厳しい経営環境が続いていた。このためエチレン供給先である丸善石油化学と一体運営することにより、原料コストの削減など経営効率化を図ることにした。
 
 新会社の「宇部丸善ポリエチレン」は、資本金4億9,000万円、出資構成は両社50:50となり、社長には宇部興産の神田企功男氏(化成品 樹脂ディビジョン ポリエチレンビジネスユニット長)が就任の予定。
 
 宇部興産は長い間、ポリエチレンとポリプロ、合成ゴムの3本を柱に石油化学事業を展開してきたが、先にポリプロ事業を三井化学に売却したのに続いて、今回、ポリエチレンも本体事業から切り離すことになった。一方、丸善石化はチッソと共同で、高密度ポリエチレン(HDPE)専業の「京葉ポリエチレン」(年産能力17万4,000トン)を運営しており、今後は両ポリエチレン事業会社の経営に深くかかわることになった。

ニュースリリース参照 
http://www.chem-t.com/fax/images/0602ube.pdf