2004年06月08日
ポリオレフィンの中国向け価格、6月は若干のアップ
供給各国のオファー価格にはおよばず
【カテゴリー】:市況
【関連企業・団体】:なし

 ポリオレフィン3樹脂の6月の中国向け輸出価格は、5月分を若干上回るレベルにとどまることが確定的となった。
 
 各樹脂ともトン当たり10〜15ドルの底上げとなる。シンガポールのTPCや台湾のFPCなどサプライヤーの多くは30ドル前後の値上げを目指して5月中旬から中国の樹脂加工企業やトレーダー筋と折衝を続けてきたが、需要家とトレーダーの双方がこれまでの度重なる値上げによる採算の大幅な悪化を理由にともに強く反発、このため結局は小幅の底上げにとどまることとなった。
 この結果、向こうしばらくの間の各樹脂のトン当たりのCFR価格はL-LDPEが860〜870ドル、HP-LDPEが930〜940ドル、HDPEが850〜870ドル、PP-Hが830〜850ドル--となる見通し。
 最近の中国の樹脂加工企業の中には、電力不足の影響や金融引き締め策のしわ寄せで操業短縮をよぎなくされているところがあり、ポリオレフィンの値上げ交渉はかなり厳しいものとなりつつある。