2004年06月08日
東ソー、南陽事業所内に一酸化炭素設備を完成
日本ポリウレタンの競争力強化に寄与、18日に完工式
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:東ソー

 東ソーは南陽事業所内で一酸化炭素の新設備を建設中であったがこのほど完工し、試運転に入った。生産能力は毎時8,000立法メートル。投下資金は約50億円であった。18日に現地で完工式を開く。
 
 今回新設した設備で製造される一酸化炭素は、有力関係企業の一つである日本ポリウレタン工業のMDI(ジフェニルメタン・ジイソシアネート)の原料となるもの。これまで日本ポリウレタンは、同社南陽工場内でコークス法で一酸化炭素を自ら製造し自家消費してきた。しかし今回東ソーが建設した設備はナフサを原料とするものでコスト競争力に優れるので、新設備の稼動が軌道に乗り次第ソースを切り替えることになる。
 日本ポリウレタンは硬質ウレタンフォームの原料のMDIのアジア最大手メーカーだが、今後東ソーから一酸化炭素の供給を受けていくことで国際競争力を一段と強めることができる。なお、日本ポリウレタン南陽工場で副生する塩酸は東ソー南陽事業所で引き取りVCMの原料として活用するなど、両社は極めて密接な補完体制を構築して相互発展を図っている。