2004年06月14日
三井化学、PDP光学フィルターの欧州生産体制を構築
7月から現地生産と販売活動をスタートへ
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:三井化学

 三井化学はこのほどドイツ・シュツットガルトの協力企業の工場内にPDP光学フィルター(商品名・フィルトップ)の生産設備を設置し、試運転を開始した。
 
 これは、欧州における同フィルターの需要の急拡大に現地生産化をもって対応していくことにしたもの。設備能力は年30万枚。現地の全額出資会社「MITSUI CHEMICALS EUROPE Gmbh」が7月から販売していく。
 これによって、三井化学のPDP光学フィルターの生産能力は、日本国内と今回の欧州工場のスタートを合わせて年150万枚となった。
 最近は、大型フラットテレビを代表するプラズマテレビのセット生産量が世界各地で急速に増えつつあり、欧州圏内でも年率100%を超える高成長を遂げている。こうした中で三井化学の「フィルトップ」の販売量は、電磁波と赤外線に対する優れた遮断性能や画質向上性能などが人気を呼んで各地で大幅な増加を示しており、今年中に世界市場でも最大の販売シェアを確保する見通しにある。
 今回の現地生産のスタートによって、同社の国際市場展開に一段と拍車がかかることになる。これに続いては中国や米国への進出も実現していきたいとしている。なお同社では、今年10月から従来のガラス基板タイプに加えて軽くて薄いフィルムタイプの製品の本格的な生産・販売活動も開始する。