2001年11月09日
新日鐵化学、国内初の“フィルム状”フォトレジスト開発、上市へ
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:新日鐵化学

 新日鐵化学は9日、“フィルム状”の永久フォトレジスト『PDFシリーズ』を開発したため本格市場展開すると発表した。ネガフィルムタイプの量産品としては国内初となる。

 同社は“液状”フォトレジスト『VPAシリーズ』では多くの実績をもっているが、高解像度、高耐熱性などの特性はこれと同等、また従来の感光性樹脂では難しいとされてきた温度サイクルテスト等における信頼性も満足できる材料をフィルムで開発した。「フィルムならではの作業性と歩留まりを実現した」と同社ではいっている。

 主な用途として、CSP用インターポーザ基板、ウエハーレベルパッケージの再配線層、次世代ビルドアップ基板など、微細加工分野における永久絶縁膜としての利用をはじめ、携帯電話、ノートパソコンなど各種小型携帯電子機器向けに需要の増加を期待している。

 これらの用途は“液状”と変らず、同じ機械装置でそのまま使用できる。販売価格も同程度で提供できるため、今後はフォトレジストとして新しい需要先だけでなく、“液状”からの転換もターゲットに市場開拓を図る方針。

 製造は同社先端材事業部木更津製造所で行い、当初は月産能力3万_でスタート、2003年度には同10万_までの増設を計画している。

 売上高は当面年間10億円が目標、2~3年後には数倍に拡大したいとしている。