2004年06月17日
ダイセルポリマー、レーザー透過溶着用ポリプロピレン共同開発へ
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:ダイセル化学、ダイセルポリマー

 ダイセルポリマー(東京都港区、海野勝弘社長)は17日、オリヱント化学工業(本社:大阪市、高橋昭博社長)と共同で、レーザー透過溶着用ポリプロピレン樹脂の開発を開始したと発表した。

 プラスチック製品の溶着法には、熱板溶着法、振動溶着法、超音波溶着法などがあるが、近年、自動車用途を中心にレーザー透過溶着法が注目を集されている。

 レーザービームを入射側樹脂に透過させ、接合する樹脂に吸収させて溶かし、プラスチック部品同士を溶着させる方法で、振動による部品への悪影響やバリの発生などがない特徴がある。しかし、光学特性の異なる2種類の樹脂材料(光透過性樹脂と光吸収性樹脂)を使用するため、かつそれらの樹脂材料の特性が溶着性に大きく影響する。
 
 両社は、ダイセルポリマーの樹脂コンパウンド技術と、オリヱント化学工業の色素技術を生かせば、競争力のあるレーザー透過溶着用ポリプロピレンの開発が可能と判断、共同開発に着手した。ダイセルポリマーは、同製品で2009年度に30億円の売り上げを見込んでいる。

【ダイセルポリマーの概要】
(1)所在地 :東京都港区港南2-18-1
(2)代表者 :海野 勝弘氏
(3)資本金 :100百万円
(4)株主  :ダイセル化学工業100%
(5)事業概要 :AS/ABS樹脂・PP樹脂・エンプラアロイ等の樹脂コンパウンド製品の製造・販売・研究開発並びにスチレン系シート製品の製造・販売・研究開発
(6)年商  :約130億円
(7)従業員数 :約150名

【オリヱント化学工業の概要】
(1)所在地 :大阪府大阪市中央区北久宝寺町4-4-2      
(2)代表者 :高橋 昭博氏
(3)資本金 :9千百万円
(4)事業概要 :機能・精密化学品の製造・販売・研究開発
(5)年商  :約90億円       
(6)従業員数 :約250名

ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/0617daicel.doc