2001年11月09日
商事と旭化成の共同投資アンモニア設備が完成
インドネシア・東カリマンタンで年50万トン生産
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:旭化成、三菱商事

 三菱商事と旭化成が現地資本も交えての共同投資によってインドネシア・東カリマンタンで進めていた大型アンモニアプラントの建設工事がこのほど完工した。
 
 同プラントは、東カリマンタンのボンタン地区で産出する天然ガスを原料にアンモニアを生産するもの。設備能力は年産50万トンである。現在は試運転中で、このまま順調にいけば、来年1月には営業運転を開始できることになろう。
 生産されるアンモニアは、その多くを三菱商事が極東・東南アジア地域や豪州の肥料メーカーや合成繊維メーカーに販売する一方、旭化成が自社のアクリロニトリル(AN)の原料として引き取って消化していく計画。
 旭化成が海外でアンモニアを工業化するのはこれが初めて。水島の年産29万トン設備に続く第2の生産拠点となる。当面は、年間10万トンからスタートして徐々に引き取り量を増やしていくことになりそう。
 旭化成にとってANはコア事業の一つであり、世界的にも強い市場基盤を構築している。天然ガスを原料とした今回のアンモニアの量産化は、同製品事業の一層の強化に大きく寄与していくと見られる。