2004年06月22日
ポリオレフィンの出荷の1〜5月累計、揃って前年超え
国内向けが3樹脂全て順調な伸び遂げる
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:なし

 ポリオレフィン3樹脂の今年1〜5月の総出荷数量は3樹脂全てが前年同期の実績を上回った。ただし伸び率は、PPこそ3.9%の高水準に達したもののLDPEは1.5%にすぎず、HDPEにいたっては0.7%にとどまっている。
 PPが比較的高い伸びとなったのは、国内向けが3.8%増と順調な成長を遂げるとともに、輸出も活発で4.8%増となったため。これに対して両ポリエチレンは、国内がともに前年を上回ったものの、輸出が前年割れとなって足を引っ張った。中でもHDPEは輸出の落ち込みが20.2%と大きく、このため国内向けが5.4%増と高成長を遂げたにもかかわらずなお輸出の縮小をカバーし切れなかった。
  
 3樹脂の国内向け出荷の中では、PPのコンテナー・パレット向けの25.6%増、HDPEの同じくコンテナー・パレット向けの56.9%増と中空成形向けの11.6%増、LDPEの一般フィルム向けの4.7%増--などが目を引く。HDPEの中空成形向けの伸びは、自動車のガソリンタンクの需要拡大によるものと見られている。フィルム向けの需要はHDPEも2.2%増、PPも1.1%増と健闘、3樹脂揃っての前年超えとなっている。海外品の流入が続いてるHDPEの薄肉・強化フィルム用も1.6%増で、関係者の当初の予想と異なる実績となっている。
 
 ポリオレフィン3樹脂の今年1〜5月の総出荷数量と各樹脂の最大消費分野向け実績は以下の通り。かっこ内は前年同期比。
 [LDPE]
 ▽国内向け 668,894(101.7%)  うちフィルム向け359,980(104.7%)
 ▽輸出 92,314( 99.9%)
 ▽合計 761,208(101.5%)
 
 [HDPE]
 ▽国内向け 405,856(105.4%)  うちフィルム向け143,955(102.2%)
 ▽輸出 68,809( 79.8%)
 ▽合計 474,665(100.7%)
 [PP]
 ▽国内向け 1,089,257(103.8%)  うち射出成形向け640,403(106.1)
 ▽輸出 132,189(104.8%)
 ▽合計 1,221,446(103.9%)