2004年06月23日
VEC新首脳が会見「体質健全化や環境対策、新規需要開拓に全力」
【カテゴリー】:行政/団体
【関連企業・団体】:クレハ、大洋塩ビ、トクヤマ、塩ビ工業・環境協会

 VEC(塩ビ工業・環境協会)は23日、新執行部体制後初の記者会見を行い、新会長・副会長3氏がそれぞれに抱負や感想を語った。
 
 新会長の中原茂明トクヤマ社長は、業界の現状について「長年赤字体質が続いたが、ここへきて変わりつつある」としたあと「今後はさらに再投資可能な、健全な体質にもっていきたい」と述べた。課題としてはこの「体質健全化」のほか「環境・リサイクル活動の促進」と「新規需要の創出」をあげた。新規需要としては「住宅用のサッシ(窓枠)、サイディング(壁材)の需要が伸び始めているので、さらに加速させたい」と語った。
 
 副会長に就任した、日野清司・大洋塩ビ社長は「4月に旧呉羽化学の塩ビ樹脂工場が停止したため、業界の塩ビ生産能力は年産230万トンとさらに縮小した。現在需要量は国内が145万トン、輸出75万トン、計220万トンなので、儒給バランスは均衡し、ユーザーとの間にも、一定の緊張感が出てきた」。
 
 また、同じく副会長の宮島正紀・信越化学取締役は、中国などアジア市場の市況動向に触れ「春先に見られた樹脂価格の高騰は、ここへきて落ち着いてきた。中国など樹脂の値段が上れば、国内の加工輸出産業は影響を受けるわけで、むしろいい方向だと思う」と、語った。