2004年06月24日
太陽光などの「新エネルギー」 2010年の市場規模1.1兆円に
【カテゴリー】:行政/団体
【関連企業・団体】:資源エネルギー庁

 経産省は24日、太陽光発電、風力発電、バイオマスなどの「新エネルギー」を産業としてとらえ、より競争力のあるものにしていこうという「新エネルギー産業ビジョン」をまとめた。2003年12月から資源エネルギー庁のもとに検討会(委員長:柏木孝夫・東京農工大教授)を設けて検討を行ってきた。
 
 このなかで、新エネルギー産業の将来見通しについて、太陽光、風力、バイオマス・エネルギーを合わせた市場規模は、2010年に約1兆1,000億円、2030年には約3兆円の大型産業となり、雇用規模も2010年に5万人、2030年には約31万人に拡大すると予測している。
 
 今後の産業施策に対する「提言」の主な内容は以下の通り。

<太陽光発電>
(1)競争力の源泉となる技術開発の戦略的推進(発電システム機器、設置・販売費用の高コスト克服)
(2)加速的な需要創出(住宅分野での省エネなど融資、補助金にとどまらない適切なインセンティブの付与)
(3)産業の一層の自立化へ向けた競争力強化(国際協力の推進)

<風力発電>
(1)資金調達の多様化と電気の売り方の多様化
(2)日本の自然に適合する風車の確立 
(3)最適立地・最適リードタイム・最適運用(規制緩和、標準化の検討)
(4)地域とともに発展する発電ビジネス

<バイオマス・エネルギー>
(1)地域特性に適合したエネルギー利用の促進(地域循環型バイオマス産業の確立)
(2)事業環境の整備(新技術・情報の共有化、各種法規制の緩和)
(3)多様な事業関係者のネットワーク形成 
(4)ビジネスモデルの確立
(5)バイオマスビジネスの海外展開