2004年06月24日
アジアのオレフィン価格、依然として高水準
エチレンプラントの定修の集中も影響か
【カテゴリー】:市況
【関連企業・団体】:なし

 エチレンセンターや大手商社筋によると、アジア地域におけるオレフィンのスポット相場は今週に入っても引き続き高水準に張り付いたままとなっている。
 
 エチレンの平均相場は、極東地域がCFRトン当たり840〜850ドル、東南アジア地域が同850〜860ドル。プロピレンは極東が同750〜760ドル、東南アジアが同760〜770ドルとなっている。ごく小幅の変動はあるものの、ほぼこの3週間は一貫してステーの状況にあると言える。
 原料ナフサの国際スポット相場は6月第1週をピークに弱含みで推移しているが、オレフィンの相場にはいっさい影響していない。これは、アジア地域全体に各種誘導品の需要が依然として活発なことと、今年7月から8月にかけて日本、台湾、マレーシアの3地域でエチレンセンターの定修が相次ぐ見通しにあってアジア地域全体のオレフィンの供給力が例年をかなり下回ることがはっきりしていることによるものと見られる。
 
 しかも今年は、9月以降もアジア地域の多くのセンターが定修を実施する予定となっているので、当分の間、オレフィンの需給が緩和される公算はほとんどないと言えそう。