2004年06月30日
PEフィルムの輸入が急増、1〜5月計は前年同期の22%増
PPフィルムは引き続き小幅の伸びにとどまる
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:なし

 ポリエチレンフィルムの輸入が活発になってきた。5月の輸入通関数量は8,318トンで、前年同月を37.6%上回っている。圧倒的多数を占めるマレーシア品が58.7%増となったのに加え、中国品75.6%増に急増したことが大きく作用している。
 この結果、1月から5月間での累計は3万9,319トンとなった。前年同期を22.2%上回っている。PE袋とは絶対量に大きな開きがあるので同列には論じられないものの、伸張率の高についてはいよいよ軽視できなくなってきたといえそう。
 
 しかし、同じポリオレフィンフィルムでもPPフィルムの輸入は引き続き伸び悩みの状態にある。5月の輸入通関数量は2,685トンで前年同月比は0.3%増にすぎない。1〜5月の累計は1万4,738トンで8.3%増とPEフィルムやPE袋の伸び率をかなり下回っている。大幅増産を実施中の中国からの流入がまだ少ないためと見られる。機能・品質に対する日本のユーザーの厳しい要求が一定のバリアとなっていることが大きいようだ。
 
 両品種の輸入の5月と1〜5月合計の主要国別通関数量は以下の通り。単位はトン。かっこ内は前年比。
 [PEフィルム]
 ▽マレーシア 3,681(158.7%) 16,753(138.2%)
 ▽韓国 1,575(107.0%) 7,467(102.1%)
 ▽中国 1,045(175.6%) 4,918(185.7%)
 ▽台湾 495(163.9%) 1,940(137.9%)
 ▽フィリピン 281(159.7%) 1,685(106.2%)
 合計 8,318(137.6% 39,319(122.2%)
 
 [PPフィルム]
 ▽韓国 915( 88.2%) 4,775( 90.4%)
 ▽フィリピン 577(127.4%) 3,181(122.4%)
 ▽中国 559(163.9%) 2,788(151.1%)
 合計 2,685(100.3%) 14,738(108.3%)