2004年07月01日
旭化成ケミカルズ、SMの3次値上げを表明
ベンゼンの大幅続騰に対応、5日からキロ10円
【カテゴリー】:市況
【関連企業・団体】:旭化成、旭化成ケミカルズ

 旭化成ケミカルズは1日、SM(スチレンモノマー)の価格を7月5日の出荷分からキログラム10円引き上げることにして需要家各社への説明と説得を開始した。
 
 今回の値上げは、ナフサ価格が高止まりとなっているのに加えベンゼンの国際価格が7月に一段と上昇するのが必至となってきたことに対応してのもの。

 同社は、SMの総販売数量のおよそ9割を占める大手需要家に対しては、原料価格の変動に合わせて販売価格を四半期単位もしくは一ヶ月単位で設定するいわゆる原料スライド型フォーミュラーを採用しており、このため最近のナフサやベンゼンの高騰分も同フォーミュラーに沿って適宜製品価格への転嫁をはかりつつある。

 しかし一方のエマルジョンや塗料メーカーなどで構成される中・小口の需要家向けについては、適用期間を予め固定することはせずに原料事情の変化等に応じてそのつど個別に交渉して価格を決める方式をとっているので、今回あらためて同10円の値上げを表明して説得を開始したもの。今年2月(同10円)と6月(同10円)に続く第3次値上げとなる。
 
 なお同社では、最近のベンゼンの急騰に対しては合計3基のSMプラントのうち2基の操業率を思い切って引き下げて高値のベンゼンの調達量を削減する措置を取っているところ。当面の減産率は15%となる。

ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/0701asahikasei2.doc