2001年11月08日
アジア市場のポリオレフィン価格が急落
需要の減退とナフサ安が影響
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:なし

 大手商社各社の情報によると、11月に入ってアジア市場におけるポリオレフィン各樹脂の市況が軒並み急落してきた。
 
 中国の需要家渡しが特に軟化が激しい。11月入り価格のCRF価格は、L-DPEがトン当たり450ドル、HP-LDPEが540ドル、HDPEも540ドル、PPのホモポリマーが490ドルどころにある。1ヵ月前に比べると、L-LDPEは100ドル、他の樹脂は50~60ドル安い。
 商社各社とも、こうした現象の要因としては2つの点を挙げられるとしている。その一つは、最大の消費国である中国を中心としたアジア地域全体の需要の減退であり、そしてもうひとつは原料ナフサ価格の急落にあるという。前者の場合は、全世界的なIT不況の進行と米国の景気の急速な後退が結びついてのものだけに早期回復は期待できないとの見方が多い。反面、後者については、遠からずナフサのスポット相場が底を打って反騰する可能性が濃いので今後は樹脂価格の引き上げ要因として働いていくようになるとの見方が増えてきている。とはいえ、本格的な立ち直りはやはり“アフガン動向”の行方次第というのが各商社に共通した見方ではある。